そごうの広告は先をいきすぎている
そごうの広告。
まず、私は自分でもびっくりするくらい、ビジュアルが頭に入っていかない=テキストデータ至上主義なので、正直パイ投げの写真とか全然目に入りませんでした。
なぜかクリームパイのスラングだけは、妹のリエちゃんに教えてもらったことがあって知ってたけど。リエちゃんいつもしょーもないこと教えてくれてありがと。
っというわけで、文字だけ読んだ感想です。
最初「お、知らぬ間に、日本社会はここまで進んでいるのか!しゅごい!」と思いました。
“活躍だ、進出だともてはやされるだけの
「女の時代」なら、永久に来なくてもいいと私たちは思う。”
活躍だ進出だともてはやしてくれよ、クオーター制でも何でも導入して、無理やりでも、女性の割合増やしてくれよって私は思っていたから。そういうのいらないところまで来てるんか!すげーな!と。
つまり、私のいる社会がとてつもなく古くて、私以外の社会はもっと先をいってるんか!と思っっていました。
つーのも
私は入社してから10年間ずっとおっさん社会にいるからです。警察も司法も行政も選挙も高校野球も災害も、一通り全部経験したけど、おっさん以外に夜討ち朝駆けしたことない。重要なネタを持ってるのは全部おっさんつーわけです。そして、私を評価して、人事的差配をするのもおっさんなわけです。つまり「おっさんを籠絡すること」が会社員としての私の最重要課題でした。
一方で、私は「苫小牧の平塚雷鳥」と呼ばれるゴリゴリのフェミニストの母親に育てられているので、おっさんに媚びを売ることに少なからず抵抗があるわけです。ふざけんな。いつかぶっころす。と、いつも拳をにぎりしめてました。
“女だから、強要される。
女だから、無視される。
女だから、減点される。”
まじでそう思っていました。
ということを、コラムで書いたりすると
「まだそんな社会あるんか!」「もう平成も終わりますよ?」という読者様からの声や
「いとさんの考えすぎじゃね?わいはそういう経験ないぞ」という社内女性からの声もありました。
だから、私が死ぬほど遅れた社会にいる、かつ、極めて感度良好なんだなと思っていました。
なので、今回の広告も「私が知らない間に世の中は進んでるだな!すばらしき!」ってなったのです。
でも、そうじゃないんだね。
今回炎上しているのをみて思いました。
世の中は、全然かわってない。私のまわりと同じように、まだまだおっさん社会なんだね。それは新聞社だけだと思ってきたけど、よく考えたら
警察も、裁判所も、議員も、役所の重要ポストの部長も、高野連の理事も、災害対策本部もぜーーんぶ重要な仕事は男がやってきてた。
“時代の中心に、男も女もない。
わたしは、私に生まれたことを讃えたい。
来るべきなのは一人ひとりがつくる、
「私の時代」だ。”
そうだよそうだよ。
本当別に「女だから」って特別視する必要はなくて、「女」じゃなくて「人」として対等でありたい。これがゴールだと思う。でも、この提案は一足飛びだったように思う。
だって、どう考えたって数が対等じゃないもん。まずは「女の時代」でもなんでも言って、数増やしてくれよ。男のルールでいう「ゲタ」はかせてくれよ。数が対等になってから、改めてルールを決めようぜ。
2019年にしてみると、時代錯誤のコピーなのかもしれないけど
5年後には「そうそう、活躍だ進出だともてはやして、女を特別視するんじゃなくて、個人を大事にできるといいね」っていうのにストンと落ちる時代になればいいな。
少しずつでも変わるといいな。本当は爆速でかわってほしいけど。だから私は爆速ショートカットで出世する。(といいな)
おしまい。